INTERVIEW


制作部門と思いを一つにし、
公演ビジネスを成功に導く。
公演事業本部
ファクトリー部
下國 愛美 | 2014年入社
文芸学部
PROFILE
これまでの経歴
2014年〜 ファクトリー部
今の仕事
舞台作品のセールスプロモーション
CHAPTER 01
演劇を観る幸福感を、
一人でも多くの方に、
伝えていきたい。
演劇に興味を持った
きっかけは?
母が大の演劇好きで、幼い頃から観劇に連れていってもらっていたことから、自分も演劇が好きになりました。なかでも好きなのはミュージカルで、好きな作品だと10回以上観るほど。このように演劇を観て自身が感じる幸福感を、一人でも多くの方に伝えていきたいという思いが募り、演劇に携われる仕事をしたいと思うようになりました。ホリプロに入社した理由は、入社前にホリプロ制作の舞台を観ていたこと、また、1981年から上演を続けているブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』を始め、シェイクスピアシリーズなど多岐にわたるジャンルの舞台を企画・制作していることに、大きな魅力を感じたからです。
現在、下國さんが所属している
セールスプロモーション部門
について教えてください。
セールスプロモーション部門には様々な業務がありますが、現在大きく分けて2つのチームに分かれています。
一つは企業や学校などにセールスを行うチーム、もう一つは作品ごとに販売計画を立て、売上目標を確実に達成するよう先導するチームで、私は現在後者に属しています。今後はデータ分析や顧客管理、PRや宣伝活動などチケット販売のために必要なマーケティングチームの設置が検討されており、公演を成功に導くために組織の強化を図っています。
入社当初は団体顧客向けの
セールスプロモーションを
担っていたそうですね?
はい。作品のテーマに合わせて、「どういったお客様に、どのようにアプローチするか」を考え、戦略を立てて営業活動を行なっていました。例えば、「仕事」をテーマにしたミュージカルなら、新入社員の方々に観てもらいたい。ならば、企業の人事部にアプローチして、「新入社員研修の一環として」などと提案したり。一方、多感な時期の学生に観てもらいたい舞台であれば、学校にアプローチして、観劇体験を提供してきました。鑑賞後、社員や学生の方々に「すごく面白かった」「観てよかった」との感想をいただくたびに、やってよかったと思うとともに心がぽっと温かくなりました。
CHAPTER 02
制作プロデューサーと連携し、
興行プロデューサーとして、
作品の売上に責任を持つ。
作品担当のお仕事内容を
もう少し詳しく教えてください。
制作プロデューサーが、企画の立ち上げ、キャスティング、スタッフィング、稽古場の進行からプロモーション活動まで舞台制作の全体を見る責任者である一方で、私たち作品担当は、その制作プロデューサーと連携しながら、発売に向けての準備から終わるまでチケットの売上に責任を持つ、いわば“興行プロデューサー”としての役割を担っています。
具体的には、担当作品について、「どういう思いを持って制作し、どういうお客様に観てもらいたいか」という制作プロデューサーの考えを共有した上で、まず販売数の目標や販売推移の計画を立てます。その後、制作プロデューサーをはじめ、共催社やプレイガイド、チケットセンター部門と連携し、計画を遂行します。目標が未達の場合は、新たなキャンペーンを提案・実施するなど、フォローや軌道修正をして舵取りをしていく。そうした取り組みを通じて、売上を達成していきます。
作品担当としての力を
発揮できた事例は?
例えば渋谷の東急シアターオーブで公演したミュージカル『メリー・ポピンズ』を担当した際は、より多くの方々に知ってもらおうと、宣伝チームと相談しながら、周辺の東急の各施設とのタイアップを計画し実行しました。苦労したのは、先方に施設自体への集客のメリットを感じてもらい、タイアップにご協力いただくこと。また、ヒカリエや東急プラザで時期をずらしながら、『メリー・ポピンズ』の小道具などを置くスペース展示を展開するなど、複数施設でタイアップ企画を走らせるのは大変でしたが、その甲斐あって、限られた予算内で大きな宣伝効果を上げることができました。
これまでで最も印象に
残っている出来事は?
2020年に再演されたミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』で作品担当を任されたことです。当初はコロナ禍の影響で公演中止の可能性もありましたが、公演期間中は客席を半分にし、劇場や共催社と協議しながら感染対策を実施し、公演を行うことに。そして、なんとか初日の幕が開いた時、この状況下で足を運んでくださるお客様がいたことに感動するとともに、何よりも公演を実施できたことに胸が熱くなりました。
CHAPTER 03
目標は、数字と分析に強い、
興行プロデューサーになること。
どんなところに
ホリプロらしさを感じますか?
年次等やキャリアは関係なく、自分自身がやりたいと思えることにチャレンジできる環境があることです。私はキャリア入社ですが、入社半年後には、「どうしたらお客様がホリプロの作品に足を運んでくださるか、考えてやってみてほしい」と言われ、団体セールス担当として作品を任されました。また、昨年、ミュージカル『カム フロム アウェイ』を担当した際は、NFTチケットにチャレンジするなど、全社的に、前例に捉われず、チャレンジしていく気風があると思います。
今後の目標を教えてください。
目標は、ホリプロが持つ情報を駆使して、数字と分析に強い興行プロデューサーになること。そうしてホリプロの作品を一人でも多くの方に届けられるようにしたいですね。また、仕事と家庭を両立しながら、自分が好きなこの仕事を続けていきたいとも思っています。